七百年の薔薇 上下 単行本
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    ルイス・ガネット著/山田順子訳、1995年初版、早川書房、定価各2000円、程度B、売価上下で2000円【送料・振込み料込み】
    摩訶不思議な物語であった。ただ結末はどうなるのかという一心で読み進めた。推理小説を読み出すとすぐに結末を読みたくなる悪い癖が私にはあり、そうすると全部を読み通さなくてもよくなり、本を買って損をした気分になっていたのだが、この本は、面白かった。考えつかない展開、不老不死、何百年も生きることの苦悩などなど・・・。
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    隔絶された少女の記録
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      ラス・ライマー著/片山陽子訳、1995年初版、晶文社、定価2500円、程度B、売価1250円【送料・振込み料込み】
      社会と一切かかわりの無いところで生きていくと、どのように育つか、ということを実験したみたいな話である。
      これまでも、「狼に育てられた子」や「野生児」など、人間社会と隔絶されたところで育った子どもの成育記録は、世界にままあるが、この本は、親によって一部屋にとどめ置かれ、声を発することも許されなかった中で13年間育てられた女性のその後の記録を、一ジャーナリストが丹念に追った記録。
      戦慄の走るような話ではある。
      | 小説・エッセイ | 17:42 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
      朗読者
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        ベルンハルト・シュリンク著/松永美穂訳、2001年22刷、新潮クレスト・ブックス、定価1890円、程度B、売価700円【送料・振込み料込み】
        この「新潮クレスト・ブックス」シリーズは海外のベストセラーをソフト・カバーで出版されており、どの本も面白い。なかでも、この朗読者は抜きん出て面白いと思う。
        15歳の少年と、36歳の女性との愛!そこに、ナチスドイツの戦争犯罪とが絡んでいく。国家の犯罪が、一個人の責任へと、問題が降りていく時、どうやればそこから逃れられるのか。
        | 小説・エッセイ | 17:17 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
        生きながら火に焼かれて
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          スアド著  松本百合子訳  ソニー・マガジン  定価1680円 程度=帯無、程度A 売価800円

          妻も娘も、その家の男性家長(父)の支配下に完全に従わされる。人権はおろか、人格も、自由時間も、自由な発想も持ってはいけない社会。結婚前に男性と目さえあわせてはいけない、性交渉などとんでもないところで、スアドは結婚前に妊娠してしまった。相手は、結婚を父に申し込んできた男性だったから、結婚できるものと思い、要求に応じないと捨てられるとも思い、応じた結果、妊娠した。
          そして、一家の恥だとして、頭から油をかけられ、火をつけられて、殺されそうになった。それを「名誉の殺人」といって、誰もどうにも出来ないのだという。家族から逃げる為に、刑務所から出て行かない娘もいるという。今も年に6千人もの女性が、「名誉の殺人」にあっているという。
          | 小説・エッセイ | 21:18 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
          こんな夜更けにバナナかよ--筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち
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            渡辺一史著、北海道新聞社、2003年5刷、定価1890円、程度A、売価1000円

            大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞のダブル受賞の本。副題の通り、強力な自我を主張する鹿野さんとボランティアたちとの丁々発止。何故けんかまでしながら、ボランティアか。重度身体障害者の自立とは何か。生きていくってなんなのか。ボランティアをやったがために、医療や福祉の方へ進路の変更をしていくのは、何故なのか。
            著者もボランティアのローテーションに組み込まれていきながら、2年半の期間をかけて、まとめていってあり、461ページの厚い本だが、飽きずに読み進める。
            | 小説・エッセイ | 01:55 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
            見えない暗闇
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              山田太一  1995年初版  朝日新聞社  定価1500円  売価800円  程度A帯無
              ●ゴミみたいな奴らで、世間ではいなきゃいいと思われている、そういう人たちに優しい視線を投げかける作家だなぁ、というのが、山田太一への私の印象です。それは、決して不愉快な感覚ではなくて、むしろほっとする感覚ではあります。この「見えない暗闇」も、そういう一人の男性の死をめぐって、見えないけど、見える何かをちりばめて進行をしていく。人の死に関わったことが嫌なのではなくて、そのことを世間に知られるのが、怖いという・・・。
              | 小説・エッセイ | 23:25 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
              ウェブがわかる本
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                大向一輝著 2007年4月初版  岩波ジュニア新書  定価987円  売価700円  程度A帯無
                ●ジュニア向けに易しく書いてあるが、内容は読み応えのあるものに仕上がっている、というより、知らないことだらけのインターネットのことを噛み砕いて書いてあり、わかったことがいっぱいある。
                ネット社会の歴史から、気をつけなければいけないことまで、ネット全般に関しての、入門書として、大人にとっても最適ではなかろうか。
                | 小説・エッセイ | 16:55 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
                わたしを離さないで
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                  カズオ・イシグロ著/土屋政雄訳 2006年8版 早川書房 定価1890円 売価1000円 程度A
                  ●著者は、日本人だが父親の職業の関係で、イギリス育ちのイギリス在住。「日の名残り」でブッカー賞を貰った人。書くものはすべて英語で、日本語の訳者がいるもの。「日の名残り」は、映画化もされており、日常を静かに描く人という印象を持っている。今回も、ある特殊な施設育ちの若者たちの哀しみを淡々と描くが、心が凍るような思いになっていく。ある目的の完遂のために生まれる人々、生まれる前から死ぬまでが決められている人々のまっている生きることの意味。戦慄を覚えながら一晩で読了。ひさしぶりに面白い小説であった。
                  | 小説・エッセイ | 22:16 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
                  言葉のない世界に生きた男  序文=オリバー・サックス
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                    スーザン・シャラー著  1993年初版  昌文社  定価2400円  売価1200円  程度B
                    ●耳が聞こえず、27歳まで言葉を知らなかった人が、「言葉」というものを学んでいく時の困難さを余すところなく描いてある。著者は、手話通訳者。それまでは、ある程度は、物事が分かっている人?を教えてきたのだが、言葉というものの概念からして検討さえ付かない人を教えていくとは、一体どういうことなのか。
                    | 小説・エッセイ | 21:55 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
                    生きるかなしみ
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                      山田太一編  1991年初版  筑摩書房  定価1340円  売価700円  程度
                      ●頑張って生きることを求められ、脳死の人の臓器をいただいても、子どもを助けたいと思わない親は、冷酷だと思われかねない。そういう社会の中で、可能性だけをとことん追い求めないで生きていく方法もありそうだが、それを手に入れるには、「生きるかなしみ」を知る以外はないのではないかとの想いで、編者が選んだ文章の数々。
                      | 小説・エッセイ | 21:46 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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